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無能感とのたたかい

振り返ること数か月。自分の無能感とたたかっている。たまには意味のない話をだらだらと記してみる。

新しいロールをアサインされた。スクラムのプロダクトオーナー(PO)だった。

これまでスクラムではメンバーとして振る舞ってきていたからPOが何かやることを決めてくれて、その決めてくれた範囲内で最大限のバリューを出せるように過ごしていた。

が、今回はPO。自分がその範囲を決め、優先度を決める立場。任されたのは新しいプロダクト。スクラムも新しく立ち上がった。新生チーム、新生PO。

少しわくわくしながら最初の1-2週間を過ごしたが、そもそもこれは何をするのか、そのために何をしなければいけないのか、中長期のためには何がリスクになるのかが全くわからなかった。

その上、使用する技術や適用される規格類は今までのキャリアで触れてきたことのないものしかなかった。

突然のパニックゾーン到来。(こういうやつ)



スクラムに目を向けると、領域の知識が自分より明らかにあるメンバー、技術経験の豊富なメンバーなどがいて、とにかく自分が無能であると知らしめさせられる機会としか思えないくらいだった。

大抵なら遅くとも1か月もあれば未知のものにもなんらかキャッチアップを果たせるというのが過去の経験だったけれど、未知のものが多すぎて、いまだに暗中模索している。ずっとパニック状態なので、心としても疲弊しているように思う。なかなかに、厳しい。(一時に多くのものを変化させすぎなんだよ……!)

自分のことを有能と信じたいし、そうあり続けたいという気持ちに対して、現実的に自分が出せているパフォーマンスに満足できずに明けても暮れても先が見えない何かをキャッチアップしている。

この苦しさについて然るべき人々に助けを求めたが、得られたのは、自分がやりたいことをやればいいよとか、今は苦しいと思うけど超えていけば必ず楽になるからとか、助けになるものとは程遠い種類ものだけだった。

いっそ色々と諦めて無能と認めるか、あるいはできるだけ頑張って期待を満たし有能となるか。その途中で折れてやはり無能となるか。そんなことをぼんやりと考えている。

ただ、ここで自分にとって救いなのは、自分の周囲には、自分が無能でも存在を認めてくれる人がいるということ。

無能になった、としても何もかもを失わないというのは、ある面走る準備としてはこの上ない。後ろ楯があるというのは生きていく上で心強い。自分がやるだけやってできないと理解した時に、有能なふりを自分に対してしなくて良いのだから。

ということで結局このPanic Zoneを超えるために、全力で駆け抜けるのか、期待値をコントロールするのか、あるいはドロップアウトするのかでまずは全力で駆け抜けることにして、もうしばらくこの苦しさの中を走る。

Panic Zoneで経験を得ても、自分の経験値として消化しきれないから勿体ない。早くStretch Zoneまでラインを下げて、学習しながら自尊心を回復したいと、そう思う。

おわり。

P.S. こういうただただ自分の情けない話を書くときはなんとなく英語で書いてお茶を濁したい感じがあったけれど、それはそれで輪にかけて情けないので諦めて日本語で書いた。