スキップしてメイン コンテンツに移動

技術ブログのネタと難しさ

最近、技術ブログを書くことに難しさを感じている。
なぜか。思うところをつらつらと書いてみる。

著作家のTweet

ある著名な著作家・翻訳家の人がTweetしていたのを見た。つぶやきの趣旨としては次のような内容。

  • 今時(書籍のことを)技術ブログを書くこと自体はわかるし、それが部分的に宣伝になるのでありがたい部分もある

  • とはいえ、書くときは著者の翻案権に配慮してほしいと思う

  • 仕事でやっているから本は買ってほしい

そして別の場所で見た、すごく平たい説明として技術ブログなどが翻案権を侵害しているかどうかのわかりやすい目安は、それを読めば内容がわかる、(内容が知りたかったが内容がわかったから)買わなくていいと感じることができる、ということ。(そう感じるような内容だったらそれは翻案権を侵害している可能性が高い)

技術ブログの方針

自分の技術ブログで書くぞと思うネタは、次のいずれか。

  • 書籍やウェブサイトのインプットのまとめ

  • 何かを経験してみた・感じた結果のまとめ

そして、特に前者については、そこでインプットした内容を改めて見なくてもいい程度まで十分に内容を抽出してまとめる、という方針で手元でメモをし、それをどうせなら誰かに役立てば面白いし、自分もメモを同期している環境以外からのアクセスや人に紹介をするときに楽、ということで公開していた。

これまでも著作権についてや引用の要件についてはある程度理解していたつもりではいて、その上で、どこかで見た「著者にリスペクトがあること」は忘れずに、という気持ちで書いてみていた。

方針の対立

けれど、Tweetの内容と照らすと明らかに競合しているということが自分の中で明らかになった。
自分の著作権に対する理解の弱さに起因するところからきているので、当然の是正しなければいけないと思う。

本を買わなくても内容が十分にわかる、とは思わない程度の内容であれば著者としては(法的要件は別途見るとして心情的に)許容できる
vs
本を買わなくてもいいと思う程度にまとめたい

という構図になっている。
翻案だけでなく、引用の要件的にも主従関係が重要で、自分の意見や感想などが大半で、その一部に必要性があって使われていないといけない。
けれど、書籍のインプットのまとめやどこかのウェブサイトの内容のまとめとなると、必ずしもそういう構成でのメモにならない。

そうなると、インプットした内容をまとめて公開、というのは著作権上筋が悪いのだなというのを改めてよく理解した。

社内向けアセット、チーム内のWiki、限られたメンバーのDM等ではこのあたりどう考えるといいのか、もう少し具体的に理解したいところ。

特定された人に向けたものか、それとも不特定の人に向けたものか、という要件と少数か多数かという要件があるようで、特定かつ少数(10名以下程度)であればOKとなる可能性が高い様子。
ただ、同時にそのような権利は「私的利用」の場合で、私的利用は家庭内(や限られた数の友人)などのことを指していて、仕事で使うための行為は私的利用にはならなそう。

となると、社内向けアセットもチーム内のWikiもメンバーとのDMもNGと考えるべきということになる、かな。なかなか難しいね。

この辺りは読んでいてわかりやすかった。

  • 著作物の利用(言語の著作物)

著作物の利用(言語の著作物) www.ippjp.com
  • 著作物の利用が可能な場合|弁護士法人フラクタル法律事務所

 著作物の利用が可能な場合|弁護士法人フラクタル法律事務所 www.fractal-law.net